支援室紹介
水稲栽培の機械・施設紹介(フィールド科学技術支援室)
岐阜大学キャンパス内、学生寮の南側に位置する北農場には約2haの水田があり、播種・育苗から袋詰出荷までの一連の水稲栽培の工程を行っています。また、キャンパス内にある農場の特徴を活かし、実習、実験、研究に活用されています。ここでは、水稲栽培に関する機械・施設の一部を紹介します。
田植え機(YANMAR YR8D)
8条植えの田植え機で、GPS搭載の直進アシスト、可変側条施肥機、移植同時薬剤散布機を搭載しています。密苗に対応した田植え機で、高密度に播種した苗を田植えできる機能を持っています。通常、苗箱への播種量は1箱あたり150gですが、密苗では倍の300gほど播種します。これにより使用育苗箱数、育苗資材、運搬などの管理時間を減らし、コストダウンすることができます。
可変側条施肥
ソフトウェア「施肥設計システム」で、地図上の登録圃場の施肥設計を行います。場所ごとに施肥量を変えられるので、前作の生育状況を鑑みて設計したり、実験利用できます。設定した施肥マップ情報を田植え機に読み取らせると、田植え機は設定どおりに、場所ごとに施肥量を可変して施用します。
ドローン/マルチスペクトルカメラ/NDVI(正規化差植生指数)
ドローンにマルチスペクトルカメラを搭載し水稲栽培中の水田を空撮した画像を処理してNDVI(正規化差植生指数)マップを作成します。すると、圃場の場所ごとの生育が可視化されます。これを前述の可変施肥設計に反映させています。例えば、生育が良くなかった場所の施肥量を増やしたり、生育が旺盛過ぎて倒伏した場所の施肥量を減らしたりします。
コンバイン(KUBOTA ER329)
稲刈りをする機械コンバインです。3条刈り、グレンタンク式です。コンバインとは稲刈りと脱穀を同時にする機械です。脱穀とは稲穂から籾を外す作業のことです。車両後方のグレンタンクに籾を貯め、一杯になったら、オーガと呼ばれる長い筒状の部分からコンテナに籾を搬出し、乾燥機まで運びます。
乾燥機(サタケ SDR30)
コンバインで稲刈りし、籾を乾燥機に投入します。刈り取り直後の籾は水分を多く含んでいるので、そのままでは保存できません。保存に適した水分まで乾燥機で乾燥させます。
その他
籾摺機、計量選別機、色彩選別機、精米機等の機械を有し、米づくりの最終工程まで行っており、販売もしております。