支援室紹介
機器分析分野 新規導入装置の紹介(科学研究基盤技術支援室)
科学研究基盤センター機器分析分野では核磁気共鳴装置(NMR)、質量分析装置(MS)、電子顕微鏡(SEM、TEM)、X線光電子分光分析装置(XPS)、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-AES)など、学内研究に欠かせない多くの大型分析装置を管理・運用しています。今回は昨年度、当分野に新たに導入された二つの装置を紹介します。
ひとつ目が走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)です。真空下で電子線を試料に当てて表面の微細構造を観察する装置です。無機系試料はもちろんのこと、適切な前処理が必要ですが植物や昆虫、細菌や細胞といった生物試料の観察も行えます。当分野に今回導入された装置は日本電子株式会社JEOLのショットキー電界放出形走査電子顕微鏡(JSM-IT810[SHL])です。加速電圧1 kV(BD 5kV)で二次電子分解能は0.7 nmです。対物レンズ上方に上方電子検出器(UED)、上方ハイブリッド検出器(UHD)、下方に二次電子検出器(SED)、シンチレーター型反射電子検出器(SBED)を備えています。100 mm2のエネルギー分散形X線分析装置(EDS)も備え付けていますので試料表面元素の定性分析、元素マッピング、相分析なども可能です。

ふたつ目が3D X線顕微鏡です。今回導入されたブルカージャパン株式会社製のX4 POSEIDONは卓上型で反射型X線源を有し、広視野・高速スキャンで顕微鏡レベルの内部構造を非破壊で三次元的に可視化することができます。sCMOS検出器を備え、空間分解能は5 μmです。当分野ではパンやスポンジケーキといった加工食品を観察する利用者が多いですが、プラスチック材やカプセル剤の内部構造観察などにも用いることができます。
機器分析分野では二人の技術職員が日々、装置管理や研究支援の業務に従事していますが設置から20年に迫る、もしくは超える分析機器がほとんどで一部測定機能不良や故障が発生しているのが現状です。学内研究を下支えする装置ばかりですが、価格帯が高額なこともありなかなか更新されません。利用者・学内職員の皆様におかれましてはご理解とご協力、ご支援を賜れますと幸いです。